
カテゴリーE(集合体の部) 銀賞受賞
ビッグベア : 65cm モヘア・グラスアイ・樹脂粘土・ロックライン
膝上のベア : 14cm モヘア・アルパカ・グラスアイ・樹脂粘土
ミニチュアベアとアライグマ : 3〜7cm 羊毛・オニキスビーズ
ジオラマ : 幅50cm×奥行35cm プリザーブドフラワー・モス・コルク等
Commentary
今年のコンテスト作品は、今までで一番大きな作品になりました。
制作するきっかけとなった出来事をお話します。
父の部屋で遺品を整理していた時、たくさんの8ミリフィルムを見つけました。その一つ一つに、懐かしい父の字でタイトルが書かれていました。私が生まれてから20歳になるまでの記録です。
何十年も前の物なので劣化がひどく、フィルムが反ったり切れたり癒着したりしていましたが、専門店に持ち込んで、できる限り修復してDVDで観られるように変換してもらいました。
そこに映っていたのは、23歳の若い母に抱かれている赤ちゃんの私、初めて立った日の得意げな顔、幼稚園に入園した日から卒園式までの全ての行事、私の後をついてくる小さな弟、親友の幼い頃の姿、仲良しだった愛犬、可愛がっていた手乗り文鳥、大切にしていた縫いぐるみ達…。
眠っていた記憶が、次々と鮮やかによみがえりました。今と違って家庭用のビデオカメラが無い時代でしたので、幼い頃の自分の映像を見られるのは、幸せな事だと思います。
愛されて育てられたこと、与えてもらった環境、全ての人との出会いに心から感謝しました。そして、これらの思い出のシーンをテディベアで表現したくなったのです。
ビッグベアは現在の私で、小さなベア達は回想シーンです。
どの場面を選ぶか迷いましたが、まず作ったのは弟との電車ごっこ。ジオラマに乗せて、ビッグベアの膝の上に置きました。
腕に乗せたのは、親友と遊んでいるところ。葉っぱに座って土手を滑り降りています。こんなスリルのある遊びが、私は大好きでした。(ジェットコースター好きは、この頃からかも…)
その隣は、父に竹馬を教わっているところ。新聞記者だった父は仕事が不規則でしたが、休みの日は必ず遊んでくれました。
その下のシーンは母に“高い高い”をしてもらっているところです。私の記憶にある母の腕の中には、いつも弟がいました。その弟に、幼い私は嫉妬していたのですが、8ミリの映像の中で、私は母にしっかりと抱かれていました。弟が生まれる前は、母を独り占めしていたんですね。幸せそうな自分の姿を見て癒されました。
今までに作ったことの無い大きなサイズのベアには大変苦労しましたが、大小5つのジオラマ作りと、羊毛で作ったミニチュアベアをレイアウトするのは、楽しい作業でした。
かなりの時間とエネルギーを費やしましたので、仕上がった時は達成感がありました。
投票してくださった皆様、ありがとうございました。


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